2022年02月20日(日)13:00~15:30
学びクリエイトミーティングVol.4では看護師さんと理学療法士さんのゲストお二人をお招きしてお話を伺いました。
まずおひとり目は,小児科病棟看護師の大橋葉子さんです。
- Graphic Recording - by Ayaka Mizuguchi
- なぜ,看護師になろうと思ったの?
初めは栄養関連の大学に進んでいた大橋さん.
何か資格を取得し,人と関わる仕事をしたいという思いで看護助手の仕事を経験しながら看護師の道へ.
- なぜ,小児科に?
就職の際の面接で,母性看護に興味があると答えた大橋さん.
子どもが好きですか?と問われて「はい!」と返事.
小児科病棟配属に.
勤務先はペア体制を取っているため,小児を担当する日もあれば,成人を担当する日もあります.
- 小児科で大変なことは?
ちいさなお子さんは大人と違って動きも激しいため,バイタルを測るのも一苦労.
症状を自分の言葉で伝えるのもままならない場合もあるので,客観的に症状観察をする必要もあるし,治療の内容を分かりやすく説明する必要もあります.
怖がるお子さんにはぬいぐるみやキャラクターの力をかりたり,がんばったことをしっかり褒めてあげて盛り上げることも大事です.
患者さんであるお子さんだけでなく,保護者の不安・ストレスに対するケアも重要.
成人を相手にするのとはまた異なった気遣いも必要なんですよ.
お話しの中では,小児病棟の様子やベッドの写真なども見せてくださいました.
- 小児科病棟に携わって良かったことは?
大変なこともあるけれど,子どもさんとふれあうことの楽しさ,癒やし.
退院するときの元気な姿を見る喜び.
お礼の手紙や手描きのイラストをもらったのはうれしかったと語ってくださいました.
小児の採血など,成人とは違った看護技術が学べることもやりがいにつながっているとのことでした.
おふたり目は障がい児リハビリテーションに携わっておられる理学療法士の深谷佳希さんにお話しを伺いました.
- Graphic Recording - by Ayaka Mizuguchi
上田法というリハビリの治療手技の国際インストラクターも務めている上田さん.
そのやりがいや将来の構想について語っていただきました.
- 上田法とは?
上田法は脳性麻痺や脳卒中による片麻痺,整形外科疾患などで筋肉に力が入ってしまい,硬くて動かせないような症状に対して筋肉をほぐすような治療を行う方法だそうです.
国際インストラクターとして外国の方に手技を指導することもしばしば.
- 理学療法に携わるようになった経緯は?
初めは建築関係を目指していた深谷さん,その後いろいろあって理学療法士の道へ.
就職当初は総合病院に勤務されていましたが,2年後から障がい児リハビリテーションに携わるように.
現在は,小児整形外科や外傷の診療・リハビリ,障がい児,障がい者の診療リハビリ,装具や車椅子の製作,障がい児のあそびに関わる仕事をされています.
- 障がい児リハビリテーションにおける理学療法の役割
お話しの中では,障がいをもたれた方がよりよい生活を送れるように支援するためのICF(国際生活機能分類)について,実際の例を示しながら,リハビリの関わりについて説明していただきました.
また,実際に上田法によるリハビリテーションを実施した治療前後の様子を紹介していただきました.治療の過程では,親御さんにもマッサージを指導されている様子も.
- 目指すリハビリテーション...
お話しの中では,「こんなリハビリテーションは虚しい」という話題も. 「誰のために,何のために,何をできるようにしたい,いつまでに目標を達成したいか」など,当事者の立場に立ったリハビリテーションの重要性を述べられました.
- お二人のお話しを伺って 大橋さん,深谷さんそれぞれのお話しの後にはブレイクアウトルームを用いて,感想や質問を共有し合いました.
お二人のお話に共通しているのは,小児医療には患者さんであるお子さんだけでなく,保護者の方のことも考えた多職種によるケアが大切なこと.
今回も多職種連携の大切さが実感できる会となりました.
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